にんにくガーリック

元気に小説を書きます。水曜日のお昼ごろ更新の予定。このブログの内容は、特別な記載がない限りフィクションです。

2018-05-01から1ヶ月間の記事一覧

『パンを食った少女』

『パンを食った少女』 槍を支える兜の下で、蛇のように鋭い眼がさらに鋭く光った。「そこな少女よ、立ち止まれ。抱えたバスケットの中身を見せてもらってもよろしいかな」声をかけられたと気づくと、エレンの脚にさりげなく力がこもる。傷みこそあれど生地を…

東京都練馬区の守護者、ネリマスター

『東京都練馬区の守護者、ネリマスター』 (この物語はフィクションです。) 春は別れと出会いの、終わりと始まりの、新生活の季節だ。相原よしおもまた校門の前で写真を撮り、クラス分けを確認し、2組へ向かう。ここには見知った名前が1人しかいなかったので…

『ヤドカリプス 地球最大の生命』

『ヤドカリプス 地球最大の生命』 宿を借りるからヤドカリなど過去のもの。今では平野(ヤード)を駆るからヤドカリだ。 ロケット・エンジン点火!現代ヤドカリの間では速さと技術を競う、P1グランプリが定着している。整備されたサーキットを3周する時間を競…

正義の炎弾 フジツボルケーノ咆哮

『正義の炎弾 フジツボルケーノ咆哮』 フジツボたちが炎を吐いた。海中でも構わず燃えさかる炎が、かつての天敵イボニシを料理する。 フジツボは元々、移動を伴わずに生殖相手に届くため、大海原でも名の知れる長い生殖器を持っている。その隣にもう1本2本と…