にんにくガーリック

元気に小説を書きます。水曜日のお昼ごろ更新の予定。このブログの内容は、特別な記載がない限りフィクションです。

ブラック人間とホワイト死神 ── 第2話 魔弾の出社

ブラック人間とホワイト死神
第2話 魔弾の出社

 

 

 いくぜ。

「ねえ人間、君の勤め先はこの立派な百貨店かい?」
「先にやることができたんだ。あと死神、マネキンにローブを着せるのはやめろ」
常に一定の距離を維持する死神を引きずり、紙と封筒を買って、ベンチで書き込む。
「ふうん、この時代の人間は、こんな紙1枚で退職していいんだ」
「正確にはそうじゃないがな。どんな面倒が起きても死ぬより安くなる」
「昨日の夜とは大違いだね。何か、変なことでもあった?」
「そうだな。死神を自称する、白いレインコートみたいな奴と与太話をしたくらいだな」
「僕のおかげか。何をしても死神に唆されたって言えるから、ビョウインオクリってやつで済みそうだね」
「嬉しそうだな」
「楽しいのさ」

 書き終えて歩き出す。
会社のポストに封筒を入れて、出勤前から勝手に退勤する。
電話の電源を落とす。自転車を買う。
「どこに行くんだい?」
「今よりいい場所さ。心当たりがあるんだ」
「それでも僕からは逃げられないぞ。君の死期が見える間はね」
「おかげで話し相手が途切れなくて助かるんだ。よろしくな」


あとがき

まずはここまで読んでくれて、ありがとうございました。
2話でいきなり打ち切りにしてしまいましたが、
これはいくつかの理由があるのです。
第1に、予めどこかしらが決まった小説がやはり苦手ということ。
 楽しく書けるのは何も決まってない、
 その場の思いつきが最大に活かせるものでした。
第2に、この2人の物語を描くには小説では不向きな気がしたこと。
 具体的にはチャットフィクションがいいかなと思っています。
 AppleStoreで『chatstory』というアプリケーションをダウンロードしたので、
 続きはそっちでそのうちと思っています。
 他には4コマ漫画も良さそうですが、
 まだ絵や漫画の描き方について知識が足りず、
 知識を身につける機会も安定しておらず、
 自分では描く予定がありません。
 絵がすきで、興味を持った人は描いてみてね。
それでは、またね。
物理印刷の歓びを知ったので物理公開も近いかもね。